お肌が潤う保湿のメカニズムは?スキンケアの見落としがちなこととは?

 

 

お肌が潤うメカニズムを解説

お肌のケアを意識するなかで「バリア機能」という言葉を聞いたことはありませんか?これは人間の肌が自ら潤いを維持し乾燥状態になることを避ける能力のことです。乾燥を防ぐことは、言わば人間本来の能力と言えるでしょう。

そんなバリア機能ですが、正常に働いていれば、わざわざ化粧水や保湿ケアをおこなわなくても、必要な水分や油分などは保持できるのです。

お肌の乾燥は、人間の肌のもっとも外側の表皮の表面にある「角質層」がダメージを受けることで問題化してしまいます。角質層は3つの要素で構成されており、いずれも保湿のためには欠かすことはできません。

角質層は角質細胞、細胞間脂質、皮脂膜の3つで成り立っていますが、いずれにも「天然保湿因子(NMF)」と呼ばれる要素が含まれています。つまり、お肌が乾燥状態にあるということは、この3つの要素が正常な状態でないことを意味します。

お肌が乾燥状態にあるときは、天然保湿因子が角質細胞内の水分を維持できていない状態です。本来であれば、天然保湿因子は角質細胞同士の隙間を埋めるようなかたちで水分を維持していますが、乾燥状態になると、この隙間の水分がなくなってしまうのです。

また、お肌のなかにある水分は環境によって蒸発してしまいます。それを防ぐ役割を果たすのが「皮脂膜」です。皮脂膜が、肌の内面と表面にあれば蒸発を防いでくれ、結果的に乾燥を防げるのです。

仮に、保湿ケアや高い化粧水を使ったとしても、天然保湿因子や細胞間の脂質、皮脂膜が適度になければ乾燥は防げないということになります。

乾燥を防ぐことで最も肝心なことは、化粧水や保湿ケアをすることではなく、天然保湿因子を含んだ細胞間脂質を補い、さらに、蒸発を防ぐための皮脂膜がまんべんなくお肌に出来る状態を作り出すことなのです。

保湿成分にはどのような物があるの?

正しく乾燥を防ぐためにすべきことは、天然保湿因子、細胞間脂質、皮脂膜の3つを最適な状態にすることです。ここでは、保湿に役立つ成分について解説します。

天然保湿因子を構成しているのはアミノ酸です。成分の半分以上がアラニン、グリシン、スレオニンなどのアミノ酸の仲間で出来ています。ちなみに、保湿剤や化粧品の成分表示を見ても「天然保湿因子」とは記載されず、アラニンやグリシンなどの単体で書かれているので注意が必要です。

続いて、細胞間脂質を構成しているのはセラミドと呼ばれる成分です。現在の研究では細胞間脂質には7種類のセラミドが含まれていることが分かっています。

天然保湿因子に含まれるアミノ酸と、細胞間脂質のセラミドは人間の表皮に存在する成分なので、これらが含まれている一般的な化粧品を塗ることで補うことが可能です。

アミノ酸もセラミドも人間の肌とよく馴染むことで知られています。なかでも、人間の肌にあるものと同じように作られたセラミドは「ヒト型セラミド」と言い、一般的なセラミドよりも高い保湿力があるとされています。

保湿をするときに見落としがちなこと

保湿をするうえで大切なことは、化粧水や保湿クリームなどを使うことではなく、角質層のなかにある天然保湿因子と細胞間脂質、皮脂膜を最適な状態に守ることです。保湿をする際には、まずはこの違いを理解することが大切です。

人間の肌は水分が付くと表面の水分が蒸発する際に、肌内部の水分までも蒸発させてしまいます。水分に触れた直後は一層乾燥を感じると思います。このことは、日常的なシャワーや洗顔の後に感じたことがある人も多いのではないでしょうか。

実は、化粧水もこれと同じ現象を引き起こすことがあります。化粧水には保湿効果を高める成分が含まれているものの、やはり水分であるためお肌の内部に浸透する前に蒸発したり、排せつされてしまいます。

このことから保湿をするためには、やはり天然保湿因子を構成するアミノ酸と、ヒト型セラミドが含まれている化粧品を使うことが最善と言えるでしょう。これらを同時に使うことで、化粧水によってもたらされた水分が、蒸発せずにお肌の内部に
留まることもできるのです。

加えて気をつけたいこととして、俗に言うガサガサ肌と呼ばれる肌表面の皮脂膜が荒れている場合は、いつもより水分が蒸発しがちだということです。従って、水分だけでなく適切な油分の補給も忘れないようにしましょう。

ガサガサ肌のときは、化粧水やクリームを塗る際もゆっくり優しく塗るように心がけてください。なぜなら、人間のお肌の表皮の厚みは僅か0.2ミリ、さらには角質層は0.02ミリほどの繊細なものだからです。

水分と油分の適切な補給に加えて、肌は極めて繊細なものであることを忘れずに保湿ケアをしてください。

化粧品をうまく使いこなそう

お肌の新陳代謝(ターンオーバー)が乱れてしまうことで起こる肌荒れの症状がある人は、使用している化粧品を見直してみることをおすすめします。

一般的に保湿の際にコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどが含まれているものを使う人が多いのですが、実はこれらの成分は表皮よりもさらに奥の真皮にあるものです。

仮に、コラーゲンやヒアルロン酸を肌の表面に塗っても、真皮に届かなければ元来の意味をなさないのです。あくまでも一時的な措置にしかならず、これらが乾く際にお肌の水分まで蒸発するので、再び乾燥を引き起こす原因になってしまいます。

あくまでも、化粧品はお肌の表面のケアや補助的な役割であることを理解し、天然保湿因子のアミノ酸やセラミドを含んだものを取り入れるようにしましょう。

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